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五島うどんの魅力 Appeal of Goto Udon

五島うどんには島の人々のアイデアが満載 Goto Udon is full of the Islanders' ideas.

 「日本三大うどん」の一つに数えられる「五島手延うどん」は古くから、漁に、農作業にと、日々の生活に追われる上五島の人々の間で、身近な材料で作ることのできる保存食として、また、ハレの日に大切な客人をもてなす料理として親しまれてきました。
 出荷まで最低2日という時間と手間をかけて丹念に作り上げられるために生産量が限られていたことから、かつては島内にのみ流通する「幻のうどん」と呼ばれていました。
 この島に生きる人々の素朴な生活を反映した上五島のソウルフードが「五島手延うどん」です。

 Since ancient times, Goto Tenobe Udon has been enjoyed by the people of Kamigoto throughout their busy daily lives of fishing and farming. It is a well-known preserved food made with familiar ingredients and a dish to entertain important guests.

五島うどんのルーツは遥か遣唐使の時代 The roots of Goto Udon go back a long way.

※写真は、高野山真言宗 総本山金剛峯寺所蔵「弘法大師行状図絵 入唐求法」
 「うどん博士」と呼ばれた、國學院大學の加藤有次名誉教授が、奈良・平安時代、遣唐使船の寄港地が五島列島であった史実から、遣唐使によって大陸の製麺技法が最初に上五島に伝えられたと推論し、「五島こそが日本の最古のうどん発祥地」という学説を新聞紙上で発表しました。

 平成13年、旧上五島町教育長の要職にあった吉村政德氏が、加藤博士の〝五島うどん遣唐使由来説〟を有力視して直接、大陸へ赴いて現地調査を実施。その結果、遣唐使船の発着港にほど近い、浙江〈せっこう〉省温州〈おんしゅう〉市・岩坦〈がんたん〉村に古くから伝わる「索麺〈さくめん〉」の製法と、五島うどんのそれとがほぼ同じであることを突き止めます。
 千数百年の遥か昔、上五島に伝来した手延麺の製法が上五島ならではの風土に根付き、気が遠くなるような長い時間の流れの中で、島に生きる人々の間でしっかりと伝承されてきた奇跡の食べ物が、現在の「五島うどん」です。

 It is said that Goto Udon originated more than 1,000 years ago when Japan sent official envoys to China to learn about international affairs and the continental culture. Through this mission, the techniques of hand-pulled noodles were first introduced to Kamigoto, the first port of call in Japan.